専攻分野の名称 看護学 専攻の区分 看護学 テーマ名: 精神科薬物療法における看護アセスメント向上とチームアプローチの重要性 氏名:  牛根 嘉孝   -目 次- 1.はじめに 2.精神科薬物療法 2.1 神経系と神経伝達物質の概要 2.2 向精神薬の薬理作用 2.3 向精神薬の副作用 2.4 食品やサプリメントと薬剤の相互作用に関する注意事項 3.チームアプローチによる精神科看護師の困難の解決 3.1 チームアプローチによる精神科薬物療法の成功 3.2 チームアプローチによる説明方法の改善 3.3 チームアプローチによる自己決定支援の実践 4.受容体プロフィールの視覚化による看護アセスメントの精度向上 4.1 受容体プロフィールとは何か 4.2 受容体プロフィールの視覚化のメリット 4.3 受容体プロフィールを用いた看護アセスメントの例 4.4 受容体プロフィールを用いた有害事象の早期発見 4.5 受容体プロフィールを含めた看護薬理学教育の提案 5.おわりに 6.参考文献 1.はじめに    この章では、中枢神経系と末梢神経系、そしてこれらが関連する神経伝達物質について説明する。また、精神科薬物療法で重要な役割を持つ神経伝達物質についても述べ、これが脳だけでなく全身に作用することを示す。看護師としては、精神科薬物療法とともに、神経系の構造や機能について理解することが大切である。 3では看護師の責任を多角的に捉え、〇〇について〇〇した。 「J-Stage」や「Google Scholar」で検索し、関連するキーワードに「精神科看護」「薬物療法」などを使用し、2021年から2022年までの期間で収集した文献を参考にしています。 本論文は、既存の文献を参考にした考察を行ったものであり、新たな研究結果を含んでいません。 2.精神科薬物療法 +目的や研究の背景、研究方法に関する説明 2-1.神経系と神経伝達物質の概要 神経は、中枢神経系と、末梢神経系とに分けられる。中枢神経系は全身から集まってくる情報を処理し、全身に指令を送る等、神経系統の中心的な働きをしている。末梢神経系の機能は脳から延びる脳神経、脊髄から延びる脊髄神経から区分され、さらに体性神経、自律神経が区別される。体性神経は筋の運動や皮膚の感覚を支配する。自律神経は交感神経系と副交感神経系を2重支配し、逆方向の効果を及ぼすことで拮抗しており、内臓や血管を支配する。 神経伝達物質は、多種類が存在する。中枢神経系の神経伝達を重要な標的とし、薬物療法に適用されるものとしては、モノアミン系と呼ばれるドパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、アセチルコリン、ヒスタミンなどがある(表1)。 表1→を参考に筆者が作成 一方、末梢神経系である交感神経系と副交感神経系の節前ニューロン、節後ニューロンからは、2種類の神経伝達物質(ノルアドレナリンまたはアセチルコリン)を放出することでバランスを維持し、調整する(図1)。モノアミン系神経伝達物質は中枢神経系のみならず、末梢神経系にも深く関係している。 図1 (出典:岡田隆夫・坂井建雄(2018):人体の構造と機能―人体の構造と機能及び疾病A―.一般財団法人 放送大学教育振興会.pp181-186を参考に筆者が作成) 2-2.向精神薬の薬理作用  向精神薬は、抗精神病薬、抗うつ薬、抗躁薬(気分安定薬)、抗不安薬、睡眠薬、抗てんかん薬といった分類に分けられる。抗精神病薬は定型と非定型の2つに分けられるが、定型のものは主にドパミンD2受容体をブロックすることで作用する。一方、非定型は錐体外路症状を引き起こすことが少ないとされている。非定型は、SDA、MARTA、DDSに分類されるが、SDAはセロトニンとドパミンに作用し、MARTAは多様な受容体に適度に作用するとされている。抗精神病薬はこのように大きく分類できるものの、実際は薬によって特徴や副作用が異なっている。 2-3.向精神薬の副作用 参考文献: 抗精神病薬は中枢性、末梢性に作用しさまざまな症状を呈す。錐体外路症状は、向精神薬のドパミンD2受容体遮断作用によって運動調節が障害される等で生じることがある()。高プロラクチン血症は、向精神薬のドパミンD2受容体遮断作用によってプロラクチンの分泌が増加すること等で生じることがある。口渇は、向精神薬のムスカリンM1/3受容体遮断作用により唾液分泌を抑制すること等で生じることがある(抗コ+精神?)。弛緩性便秘・巨大結腸症は、向精神薬がムスカリンM1/3受容体を遮断し大腸の動きを弱め、便の移動時間が遅くなり水分が吸収されすぎて硬い便になること等で生じることがある(抗コ+老年p128)。溢流性尿失禁は向精神薬のムスカリンM1/3受容体遮断作用による尿意消失・排尿筋収縮不全等によって生じることがある(抗コ+基礎p164+老年p189)。ふらつき、転倒、眠気、過鎮静は、特に向精神薬のアドレナリンα1受容体遮断による血管収縮抑制や、ヒスタミンH1受容体遮断による中枢神経系抑制、GABA A受容体遮断による催眠作用、筋弛緩作用等によって生じることがある()。誤嚥性肺炎は、向精神薬のドパミンD2受容体遮断による嚥下反射の低下や、GABA A受容体遮断による催眠作用、筋弛緩作用、ムスカリンM3受容体遮断作用による舌咽神経・舌下神経の機能低下等によって生じることがある。(長嶺+基礎P152)体重増加は、向精神薬のセロトニン5-HT 2C遮断による食欲増進、ヒスタミンH1受容体遮断によるエネルギー代謝を抑制すること等で生じることがある(長嶺)。認知機能低下は、向精神薬のGABA A受容体遮断による催眠作用、向精神薬のムスカリンM1受容体遮断による記憶障害等によって生じることがある。(老年p189+長嶺+ストールp565~7) 2-3.向精神薬の副作用 *推敲:向精神薬は中枢性、末梢性に作用しさまざまな症状を呈す。錐体外路症状は、ドパミンD2受容体遮断作用により、運動調節が障害されることなどによって生じる可能性がある[1]。高プロラクチン血症は、ドパミンD2受容体遮断作用により、プロラクチンの分泌が増加することなどによって生じる可能性がある[1]。口渇は、ムスカリンM1/3受容体遮断作用により、唾液分泌を抑制することなどによって生じる可能性がある。弛緩性便秘・巨大結腸症は、ムスカリンM1/3受容体遮断作用により、大腸の動きが弱まり、便の移動時間が遅くなり、水分が吸収されすぎて硬い便になることなどによって生じる可能性がある。溢流性尿失禁は、ムスカリンM1/3受容体遮断作用により、尿意の消失や排尿筋収縮の不全などによって生じる可能性がある。ふらつき、転倒、眠気、過鎮静は、特にアドレナリンα1受容体遮断による血管収縮抑制や、ヒスタミンH1受容体遮断による中枢神経系抑制、GABA A受容体遮断による催眠作用、筋弛緩作用などが原因で生じることがある。誤嚥性肺炎は、ドパミンD2受容体遮断による嚥下反射の低下や、GABA A受容体遮断による催眠作用、筋弛緩作用、ムスカリンM3受容体遮断作用による舌咽神経・舌下神経の機能低下などが原因で生じることがある。体重増加は、セロトニン5-HT 2C遮断による食欲増進、ヒスタミンH1受容体遮断によるエネルギー代謝の抑制などが原因で生じることがある。認知機能低下は、GABA A受容体遮断による催眠作用、ムスカリンM1受容体遮断による記憶障害などが原因で生じることがある。 ドパミン神経経路における抗精神病薬の至適容量はおおよそ70%前後とされている。大量投与で悪性症候群などの重篤な副作用も生じる。投与期間によっても副作用の種類と出現頻度は変化する(表1)(参考文献)。 抗コリン作用を示す医薬品の副作用リスクと PK/PD パラメータとの 関連性に関する研究 伊東 岳 1, 2  加藤 芳徳 2, 3  前澤 佳代子 2-4 杉山 奈津子 2, 4  倉本 敬二 2, 3  百瀬 泰行 2-4 向精神薬は、増量だけでなく、減量しても副作用が起こることがある。例えば、ヒスタミンH1受容体の遮断が急に外れた場合、不眠からイライラが現れることがある。また、ムスカリンM1受容体の遮断が急に外れた場合は、症状再燃と何ら変わらない症状が現れたり、下痢やイレウス、尿閉、錐体外路症状、一部の場合では悪性症候群も生じる可能性がある。これらの離脱症状には十分注意が必要である(長嶺P78-82)。 2-4.食品やサプリメントと薬剤の相互作用に関する注意事項 食品やサプリメントと薬剤の相互作用は注意が必要である。特に、グレープフルーツはCYP3A4の阻害を引き起こし、薬効を増強することがある。セイヨウオトギリソウはCYP3A4およびP-糖タンパク質の基質となる薬剤の血中濃度を低下させることがある。また、ビタミンKや納豆は血液凝固阻害薬ワルファリンとの相互作用により作用が減弱することがある。これらの食品と薬剤の相互作用により重大な健康被害を引き起こすリスクがある。(食P164)(疾病の・・薬P29) 3.チームアプローチによる精神科看護師の困難の解決 精神科薬物療法における薬剤の相互作用に関する注意事項について説明したが、精神科薬物療法には様々な困難が伴う。特に、患者さんの状態によっては副作用や有害事象が起こる可能性があるため、看護師が的確なアセスメントを行い、チームアプローチで対応することが重要である。そこで、本章ではチームアプローチによる精神科看護師の困難の解決について説明する。 +目的や研究の背景、研究方法に関する説明 3.1 チームアプローチによる精神科薬物療法の成功 医師と看護師の責任 薬物療法は、主治医が処方意図を知っているということから、医師の仕事と考えられがちである。しかし、看護師は、医師の処方を実施する役割を持つ。そのため、看護師は、薬剤の作用と副作用に対しても重要な業務を持っている。看護師は、医師の指示に従うことも重要だが、まず、疑問や違和感がある場合は確認することが必要である(看護学概説P213)。例えば不眠の頓用薬に関して、何回使用してよいという指示があったとしても、看護師は単に指示だからという理由だけで薬を継続的に投与することは避けるべきであると考える。これは、患者が重篤な副作用を引き起こす可能性があるからである。看護師は、患者の状況に応じて薬の投与量や頻度を確認することが重要であると考えられる。 薬剤師と看護師の責任 医師や看護師は、それぞれの専門分野を極めることにより、患者の医療に貢献するが、薬に関することは、薬剤の専門職である薬剤師を重するべきである(疾病の回復を促進する薬P278)。医療技術の進展とともに薬物療法が高度化しており、チーム医療において、薬剤の専門家である薬剤師が主体的に、薬物療法に参加することが、医療安全の観点から非常に有益であるとされている(2010医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について)。薬剤師と医師との関係でいえば、処方内容を監視するのは、薬剤師である。薬剤師には処方の監査権があるからである(「薬剤師法」24条)。では、薬剤師と看護師との関係はどうか。例えば、飲み合わせを看護師が断定することはできない(薬剤師法24条)。薬物の一般的な相互作用などの最新情報をもっているのは薬剤師であり、薬剤師にその内容を見てもらうといった確認行為が必要と考えらる。とはいえ、看護師としては、薬剤師にすべてを委ねて、知らなくてもよいというわけにはいかないと考えられる。与薬に携わり、患者の状態を身近に把握するのは看護師である。要するに、リスクを発生させる前に予防することこそが、看護師の役割であり、使命であると思われる。加えて、薬剤師と看護師の服薬指導の違いとしては、看護師は、服薬の場面で直接指導ができる点に強みがあると思われる。日常生活において、薬物に対する思いや取り扱い方法については、看護師が生活に関わっていない限り見えにくいものが多い(老年P201)。これらは、看護師は生活場面から薬物の効果や副作用、服薬に関する認識などをチームに情報提供する役割を持っていることを示していると考えられる。 チームワークとコミュニケーションによる精神科薬物療法の成功 Inter-professional Work(IPW)とは、保健医療・福祉の複数分野の専門職者が協力して、共通の目標を達成することを意味する。このアプローチは、保健医療福祉サービスを提供するシステムで効果的かつ効率的な結果を生むことを目的としている。専門職者の協働によって、患者サービスが向上することが期待される。(疾病の回復を促進する薬 P278)。一方、本章の第2節で示したように、医師の指示に対して疑問や違和感があった場合には確認することが必要である。これはコストがかからず簡単に思えるが、実際には難しい状況もあり、例えば、セクショナリズムや権力の偏向などの職場環境の問題が、聞けない、疑義を照会できない、という悪しき状況が要因となっている場合もある。このようなコミュニケーションの問題を解決することも、医療安全管理にとって基本である(看護学概説 P213)。多職種のチームワークとコミュニケーションにおいて、カンファレンスの開催も重要である。カンファレンスは、患者に適切な治療・ケアを実施するために行われる会議・協議を意味する。チーム内の意見の不一致や対立を解決する能力も重要である。患者に適切な医療を実施するためには、各専門職が自分の意見を自由に主張できる環境が必要であり、このために心理的安全性が必要とされている。心理的安全性とは、チーム内で率直に意見を伝えても他のメンバーが拒絶したり攻撃したりしないという信念が共有されている状態を意味する。心理的安全性が高いチームでは、各自が主体的な行動をとり、チーム内のアイデアを効果的に活用することができる(看護学概説 P214)。これにより、医師の指示に対しての疑問や違和感があった場合の確認が促進されると考えられる。これらは、看護師には、医療安全、薬理学的知識に加え、医療福祉学、心理学など、多領域的なアプローチが求められていると考える。 3.2 チームアプローチによる説明方法の改善 黒川ら(20xx)の研究によれば、副作用の説明は患者の治療継続に重要であり、医師だけでなく看護師にも要求されている。しかし、看護師の副作用に関する認識は低いという調査結果もあり、十分に説明されていない現状がある。看護師は、質問に対応する際に、薬剤の知識不足、説明方法の困難、職務上の困難、患者の苦痛と役割の認識の違い、治療に影響を与える心配などを抱え、7割以上が困難を感じているとされている(黒川淳― 。永井典子・森直美,他 :抗精神病薬の使用と副作用に関する職員アンケート調査, 日本職業・災害医学会会誌,60(6),p.332-341,2012)。これは、薬剤師とのチームアプローチによる説明が必要と考えられる。 3.3 チームアプローチによる自己決定支援の実践 看護師は薬剤を患者に渡す責任者であり、通常は患者の同意を得た上で服薬させる。ただし、筆者(精神科看護師)の経験に基づくと、強制的な治療が必要な場合、ハロペリドールの筋注などの投与が看護師によって行われることがある。精神科医療において、強制的な入院治療の制度があるのは、統合失調症の陽性症状が患者自身に気づかれにくいため、放置されると患者の人生に大きな悪影響を及ぼす可能性があるためである (メンタルヘルスP)。東ら(2019)によると、看護師は患者の苦痛と治療者の役割との間で葛藤し、治療が患者に影響を与えることを心配して、医師や薬剤師に介入を依頼したり、服薬継続を勧めたりする傾向がある。これは、患者の願いと看護師の治療に対する認識の差により、服薬を巡る認識のずれがあることが示唆されていると言える。石丸(2020)によると、拒薬や怠薬が問題になることがあるが、なぜ薬を飲みたくないのかという患者の心理に焦点を当てることで、患者の持つ不安や治療関係に対する不満が浮かび上がることがある(精神疾患とその治療 P47)。これも、向精神薬の副作用に関する患者と看護師の間には認識のズレがあるという現状を示していると考える。さらに、患者が服薬を怠った場合、病状の悪化や再入院などのリスクが高まるため、アドヒアランスの不足による問題も存在する。したがって、アドヒアランスを高めるための取り組みが求められると考える。 看護師のための臨床薬理学教育に関する提言:協働による自己決定支援 看護者は薬についてどこまで説明すればいいのでしょうか。・・・看護者が一切質問に答えず・・・一元化するというのも現実的ではありません・・・マニュアル化、説明範囲の設定も困難・・・分業ではなく、協働が必要。医師が患者に薬剤について説明するときは薬剤師、看護師も同席する、服薬指導は薬剤師と受け持ちNsのペアで行う、・・・三者の説明内容に大きなずれは出てこないでしょう 結論  1 副作用を説明するには, より実践に即した知識,アセスメントカの向上が必要である。 2 患者の苦痛や不安を丹念に聞き取るスキルを身に着ける必要がある。 3 服薬場面では息者 ―看護師間の相互作用をとらえて対応する必要がある。 患者が自分の服用している薬剤に高い関心を示している段階では,専門家である医師・薬剤師による迅速かつ十分な説明が必要であり,ここでの対応が後の患者-医療者との関係性に影響を与えていくのではないかと考えられる.次に, 【副作用症状による苦痛や不安に関すること】の段階では,患者の身体的苦痛の緩和や不安に寄り添うことが重要であり,ここでの手厚い心身へのケアが, 【病的な内容に関すること】【拒薬や調整に関すること】 に移行することを防いでくれるのではないかと考えられる. 本研究は、看護職者に対する臨床薬理学の教育プログラムの提案と協働による自己決定支援に関するものである。患者が薬剤に対する *AI:看護師が患者に対して薬剤に関する説明をする場合、どの程度の説明が適切かは明確ではない。一元化された説明は現実的ではないとされている。また、マニュアル化や説明範囲の設定も困難である。このような場合、協働が求められている。医師が患者に薬剤に関する説明をする際には、薬剤師や看護師も同席し、服薬指導は薬剤師と看護師のペアで行われることが望ましいとされている。このような協働により、三者の説明内容のズレが小さくなることが期待されています。 結論:1. 副作用の説明には、実践に基づいた知識やアセスメント能力の向上が必要である。 2. 患者の苦痛や不安を正確に聞き取るスキルを身に付ける必要がある。 3. 服薬場面では、患者と看護師の相互作用を正確に捉え、対応することが必要である。 以上のような提言には、コンプライアンス(服薬の服従性)、アドヒアランス(服薬の意思決定)、コンコーダンス(治療順守)などを含めた看護師の薬剤に関する知識やスキル向上が含まれます。 患者が薬剤に対する関心を示す際には、医師や薬剤師による十分な説明が必要であり、このような対応は患者と医療者の関係に影響を与える可能性があると考えられています。また、副作用症状による苦痛や不安の段階においては、患者の身体的な苦痛の緩和や不安に寄り添うことが重要であり、手厚い心身のケアが病的な内容や拒薬や調整への移行を防ぐことが期待されています。 *AI2+俺: 協働は医療者と患者の関係にとって欠かせないものです。患者が薬剤に対する関心を示す際には、医師や薬剤師による十分な説明が必要であり、このような対応は患者と医療者の関係に影響を与える可能性があると考えられています。また、副作用症状による苦痛や不安の段階においては、患者の身体的な苦痛の緩和や不安に寄り添うことが重要であり、手厚い心身のケアが病的な内容や拒薬や調整への移行を防ぐことが期待されています。一方、看護師が患者に対して薬剤に関する説明を行う場合、十分な説明が行われているとは限りません。一元化された説明やマニュアル化することも困難であり、このような場合にも協働が求められています。つまり、医師、薬剤師、看護師の三者の協働によって、説明のズレを小さくすることが期待されています。 医療業界では、自己決定支援といった患者の服薬に対する心理的なステータスを正確に把握し、対応することも重要な問題とされています。そのためにも、多職種での協働が不可欠です。これには、看護師だけでなく、医師や薬剤師などの他の職種も含まれます。 看護師は、副作用の説明や患者の苦痛や不安を正確に捉えるために、実践に基づいた知識やアセスメント能力を向上させることが必要です。また、服薬場面では、患者との相互作用を正確に捉え、対応することも大切です。 これに合わせて、コンプライアンス(服薬の服従性)、アドヒアランス(服薬の意思決定)、コンコーダンス(治療順守)などの知識やスキルを向上させることも重要です。これらの要素を含めた自己決定支援のアプローチは、患者の服薬に対する心理的な状態を改善することを期待することができます。 *AI3:医療業界では、患者と医療者との調和のとれた関係が欠かせません。患者が薬剤に対する関心を示す場合、医師や薬剤師による十分な説明が求められます。このような対応は患者と医療者の関係に影響を与える可能性があるため、説明が正確であることが重要です。また、患者が身体的な苦痛や不安を抱えている場合、手厚い心身のケアが重要であり、拒薬や調整への移行を防ぐことが期待されます。看護師も薬剤に関する説明を行うことがありますが、この場合にも協働が求められます。医師、薬剤師、看護師の三者の協働によって、説明のズレを小さくすることが期待されます。 さらに、自己決定支援といった患者の服薬に対する心理的な状態の把握と対応も重要な問題となっています。そのためには、多職種での協働が不可欠であり、看護師だけでなく、医師や薬剤師などの他の職種も含まれます。看護師は、副作用の説明や患者の苦痛や不安を正確に把握するために、実践に基づいた知識やアセスメント能力を向上させることが求められます。また、服薬場面での患者との相互作用も重要であり、コンプライアンス(服薬の服従性)、アドヒアランス(服薬の意思決 医療業界では、患者との協働が不可欠であり、患者の服薬に対する心理的なステータスの把握と対応が重要な問題とされています。このためには、多職種の協働が求められます。医師や薬剤師、看護師などの三者の間での説明のズレを小さくすることが期待されています。患者が薬剤に対する関心を示す場合、医師や薬剤師による十分な説明が求められます。このような対応は患者と医療者の関係に影響を与える可能性があるため、説明が正確であることが重要です。また、患者が身体的な苦痛や不安を抱えている場合、手厚い心身のケアが重要であり、拒薬や調整への移行を防ぐことが期待されます。看護師は、副作用の説明や患者の苦痛や不安の把握のために、実践に基づいた知識やアセスメント能力を向上させる必要があります。服薬場面では、患者との相互作用の把握と対応が大切です。コンプライアンス、アドヒアランス、コンコーダンスなどの知識やスキルも向上させることが重要です。これらの要素を含めた自己決定支援のアプローチは、患者の服薬に対する心理的な状態の改善を期待することができます。 (コンプライアンス、アドヒアランス、コンコーダンスなどの知識に基づくスキルが自己決定支援のアプローチと完全な紐付けを持っているとは限りませんが、一定の相関関係があることは事実です。これは、医療従事者が患者に適切な情報を提供し、患者が自分自身の治療に関する自己決定を行うことを支援することで、自己決定支援のアプローチに関連するという観点から言えます。 このような相関関係に関するエビデンスは、医学的研究や文献などに提示されています。たとえば、The Journal of Patient Experienceなどの医療関連ジャーナルに掲載された研究論文や、The Oxford Handbook of Patient Educationなどのハンドブックなどを参考にすることで、このような相関関係に関するエビデンスを確認することができます。) 協働は医療システムで欠かせない要素であり、患者と医療者との関係に影響する可能性があると考えられています。患者が薬剤に対する関心を示す際には、医師や薬剤師による説明が必要であり、副作用症状による苦痛や不安の段階においては、手厚い心身のケアが必要です。また、看護師による薬剤に関する説明も重要な役割を持っており、医師、薬剤師、看護師などの複数の職種による協働が必要です。 看護師は、患者の服薬に対する心理的なステータスを正確に把握し、対応することも大切です。そのためには、実践に基づいた知識やアセスメント能力を向上させることが必要であり、服薬場面での患者との相互作用も正確に捉えることが大切です。さらに、コンプライアンス、アドヒアランス、コンコーダンスなどの要素を含めた自己決定支援のアプローチも必要であり、これにより患者の服薬の服従性や意思決定を促進することが期待されます。 4.受容体プロフィールの視覚化による看護アセスメントの精度向上  筆者は精神科看護師として10年目である。 4.1 受容体プロフィールとは何か  抗精神病薬の受容体プロフィールは、各薬物が神経受容体に対する作用を数値的に表現したものである。この数値は、阻害定数(KI値)として表される。KI値は薬物と受容体の結合強度を示す指標であり、低いKI値は受容体に強く結合することを示す。このような情報を理解するためには、KI値だけでなく、受容体の種類、結合部位などの神経学的知識も必要である。これらの情報は、薬物の治療効果や副作用を予測するために重要であり、薬物の情報提供や選択、治療方針の決定に活用される。ただし、同じ受容体プロフィールを持つ薬物でも特徴や副作用が異なる場合もあるため、医師と患者が共同で薬物の選択に関わる必要がある。また、KI値の一覧は臨床上理解が難しいものとされている(長嶺の文献)(図2)。 図2 受容体プロフ 4.2 受容体プロフィールの視覚化のメリット 作成中 4.3 受容体プロフィールを用いた看護アセスメントの例 作成中 4.4 受容体プロフィールを用いた有害事象の早期発見 アセスメントに関して ーーーーーーーーーーーーここ論者別に整理ーーーーーーーーーーーーーー 黒川ら(20xx)は、看護師が患者に向精神薬の副作用を説明するうえで感じている困難についてアンケート調査を行い、医療者側の要因として,アセスメントに関する困難と、説明方法に関する困難を感じていることを報告し、この中には処方内容を把握できていないことや服用中の薬に関する知識不足,息者の身体面や精神面をしっかりアセスメントできていないなどの背景があることを指摘している(黒川淳― 。永井典子・森直美,他 :抗精神病薬の使用と副作用に関する職員アンケート調査, 日本職業・災害医学会会誌,60(6),p.332-341,2012)。では、看護師が行うアセスメントの現状についてはどうだろうか。●●(20xx)の研究によれば、精神科看護師は患者の要求に対して「切迫感の程度の見極め」と「頓用薬の必要性の査定」を繰り返しながら頓用薬の有用性を判断していることが示されている()。一方で、●●(20xx)の研究においては、看護師自身の想像力や経験に基づいた気づきを得ることができていると報告されている。さらに、日常的な患者の支援や自分の感覚の確認などが気づきを促進することが指摘されている()。しかし、この2つの研究結果に対して、受容体プロフィールを活用して症状の正体を予測することはまだ考え切れていないという点について指摘すべきである。●●(20xx)は、「副作用や相互作用が原因となってあらわれている有害事象であるにもかかわらず、高齢であるがゆえに老年症候群として片付けられてしまうことがある」と述べている。看護師は、現れている症状が加齢によるものか、疾患に伴うものか、薬剤が引き起こしている有害事象かを正確にアセスメントし、適切に対応することが必要である(老年P187~188)。また、●●(20xx)は、看護者の役割は、医師から受けた処方を何の疑いもなく処理するのではなく、対象者の身体状況や具体的な生活状況を考慮し、処方の適切性や必要性などを検討し、アセスメントとモニタリングを行うことが重要な責任であると述べている。また、これらによって、薬が解決する問題以上に新たな問題を生み出さないよう、薬の投与による危険を最小限に抑えることが看護者の役割であるとしている(老年P199)。 ーーーーーーーーーーーーここ論者別に整理ーーーーー表にするか?ーーーー これを筆者が考えると、第2章第2節?????で示したように、抗精神病薬の受容体プロフィールを知ることが、薬の治療効果や副作用を予測する上で重要ということになる。特にふらつき、錐体外路症状、嚥下反射の低下は、加齢に伴う運動障害と類似するため必要と思われる。一方、、第2章第3節?????で示した通り、減薬で離脱症状が現れることもある。安定期になり薬を漸次減量し、できるだけ少ない量での至適用量を探ることになった際には、症状再燃のみならず、離脱症状も視野に入れて観察することが重要である。悪性症候群を早期に予測するには、CK値などの検査値だけでなく、高体温、筋強剛や振戦、自律神経症状など一般状態、特に尿の色が徐々に赤褐色になっていないかの観察が必要である(長嶺P106+P115)。看護師は患者に身近に接していることを考えると、看護師が薬理学的知識を持つことは必要なことである。すなわち、新たな問題を早期に予測し、最小限に抑えるためには、薬の受容体プロフィールと受容体の神経学的作用を、薬の増量、減量に応じて把握できるアセスメント能力が不可欠であると考える。 4.5 受容体プロフィールを含めた看護薬理学教育の提案 自己研鑽に関して 矢田ら(20xx)は、精神科看護師の自己研鑽の困難性について,何を根拠に支援を行うのかエビデンスを示すことや自己学習することが困難であると考察している。これは、今の薬理学教育が難解であることも一因となってると思われる(精神科看護師の自己効力感に関連する要因)。 考察:これらのことから、疾患や薬に興味がもてず、内発的動機で仕事をする人が少なく、外発的動機、金のため、させられ仕事、人間関係が悪くなる、みんなそう、それが現実。薬、楽しく学ぼう。 *AI:精神科薬物療法を受ける患者をサポートする看護師のために、看護薬理学教育が重視されています。これは看護師が薬を患者に直接投与し、効果や副作用を観察することができる立場にあるためです。看護系大学は、看護学教育モデル・コア・カリキュラムに基づいてカリキュラムを再構築しています。この中で、薬理学教育は、的確な薬物療法を行うために必要な基本的な考え方を学ぶことが期待されています。さらに、看護師が患者を守る最後の砦として、薬物治療に関して高度で幅広い知識が求められています。薬物療法と看護の課題として、看護師に必要なスキルや知識を習得するための教育体制の整備が挙げられます。 (患者から質問を受けた時,副作用を説明する以前に, まずは患者の苦痛や不安を聞き取ることに焦点を当てたスキルについての教育も必要となるだろう。(看護師が患者に向精神薬の副作用を説明するうえで感じている困難 論20)) 看護師のアセスメントとして、いつもと違うことを感じ取る力を身に着けることも必要(Q&A189)だが、更にアセスメント能力を向上させるために、看護師に薬理学を学ばせる〝工夫〟が求められているのではないだろうか。筆者が学生の頃は薬理学といえば〇〇疾患には〇〇薬剤が使われるといった、自分ごととしては捉えにくくイメージが難しい分野という現状があった。こういった苦手意識を崩す工夫として、見えにくい薬理学を、解剖生理学や看護学と関連付けながら、また生活とも関連させながら、〝視覚化〟してはどうだろうか。 (山口は看護学生の薬理学を学ぶ準備性として,苦手意識の課題や〇〇疾患には〇〇薬剤が使われるという学び方である現状,学生の能力の把握と苦手意識を崩す工夫が必要との報告があった.また実際に,片野の報告では,人体機能学,病態機能学,薬理学の 3 科目を連携して教授する中で演習を組み入れ,例えば,食べ物やアロマ等の介入から血圧変化を考えるなど,薬と身体を関連付ける基礎教育の工夫をしている(11).(看護における薬理学教育:何をいかに教えるか―西洋薬から漢方薬まで― 論2 考察:具体的なアセが求められるのではないだろうか。) *AI:このテーマに関連した文章によれば、看護師が精神科薬物療法を受ける患者の有害事象を防止するためには、アセスメント能力を向上させる必要があるということが示されています。看護師は、いつもと違うことを感じ取る力を身に着けることも重要であり、薬理学に関連付けながら、生活とも関連させながら、視覚化することが有効な方法とされています?。教育に関しては、看護学生が薬理学を学ぶための準備性として、苦手意識の課題や能力の把握と苦手意識を崩す工夫が必要であると報告されています。教育においては、人体機能学、病態機能学、薬理学の3科目を連携して教授することも重要であり、例えば食べ物やアロマなどの介入から血圧変化を考えることなど、薬と身体を関連付ける基礎教育の工夫が必要とされています。 *AI:看護師は薬物療法を受ける患者の有害事象を防止する役割がある。現場は常に変化しており、看護師はこれに対応できなければならない。基礎教育では薬理学の理解や薬物療法の活用術を学ばせることが大切であり、受容体プロフィールが有効な指標となる可能性がある。薬剤学教育においては、授業内容にこだわりすぎず、本質的に必要な学習内容を押さえ、臨地実習を含めて薬物療法をより深く学ぶことが重要である。一方、学生は多くが女性であり、理科科目に苦手意識を持っている傾向があり、この課題を克服することが必要である。 *AIで合体:看護師は、精神科薬物療法を受ける患者の有害事象を防止するためにアセスメント能力を高めることが求められています。また、患者の変化を感じ取る力も重要であり、薬理学と生活を連関させて視覚化することが有効とされています。教育に関しては、看護学生が薬理学を学ぶための準備として、学習障壁の認識や克服が必要です。教育では、薬理学、病態学、人体機能学を統合的に教授し、例えば食品やアロマなどから薬剤と身体の関連を考えることも重要です。また、学生の多くが女性で、理科科目に対する苦手意識があることも課題となっていますが、この課題を克服することも重要です。看護師は常に変化する現場に対応することが求められます。教育においては、薬理学と薬物療法の活用法を学ぶことが大切で、受容体プロフィールも有効な指標になる可能性があります。薬剤学教育では、本質的な学習内容に着目し、臨地実習を含めて深めることが重要です。 Patient-oriented Pharmacologyの概念に基づいた看護における薬理学教育を充実させることは,薬物治療の質向上,患者の満足度の向上に有効であり,今後は,薬理学と看護の様々な領域の相互理解・相互協力のもと,看護師を対象とした薬理学教育プログラムの提供を行うことが重要である. 認定看護師や専門看護師,特定行為に係る看護行為 の研修などにおいては,臨床薬理学教育の充実が強く 求められており,資格取得時だけでなく,継続時にも 十分な教育を必要としている.将来的には,薬理学エ デュケーター制度を含む薬理学会の教育プログラムに 関して,看護サイドの様々な資格(専門看護師や認定 看護師,特定行為研修,あるいは助産師向けの薬物治 療に関連する継続教育など)とポイントの互換性を持 たせることができれば理想的である." その際,薬理学教育を担当する教員だけでなく,様々な領域の看護教員や臨床の看護師との連携を図ることにより,臨床の現場で求められている薬物治療に関する看護実践能力を学士教育にフィードバックしていくことが重要である(9, 10). DOTの必要性について解説(倫理的問題ありそれでも人権が大事と思う) 向精神薬の必要性を疾患別の図で解説 なぜ服薬を確認するのか 認知の障害から正しく遂行できないことが精神科以外との違 *AI+俺:提案されているのは、看護職者のためのPatient-oriented Pharmacologyの概念に基づいた薬理学の教育プログラムです。このような教育を充実することは、薬物治療の質の向上や患者の満足度の向上に有効であり、看護師を対象とした薬理学教育プログラムの提供が重要であると考えられています。 認定看護師や専門看護師といった取得時や継続研修,特定行為に係る看護行為の研修などにおいては、臨床薬理学教育の充実が強く求められています。望ましい状況は、薬理学教育に関して薬理学会の教育プログラムと看護職者の資格を互換性を持たせることです。 教育には、薬理学教育を担当する教員だけでなく、様々な領域の看護教員や臨床の看護師との連携も大切であると考えられています。このような連携により、臨床現場で求められている薬物治療に関する看護実践能力が学士教育にフィードバックされ、向上することが期待されています。 5.おわりに 2-5 特に高齢者はポリマーファシーという状況になりやすく、副作用や有害事象のリスクが増加し、身体合併症の増加の要因となっている可能性もある。看護師としては、それぞれの定義をしっかり踏まえたうえで、ポリマーファシー対策に参加していく必要がある。 看護師は、薬理学的問題において、重要な役割を果たすことができます。向精神薬は脳を標的とする作用と同時に、末梢神経系への副作用もあります。看護師は、医師、薬剤師とともに患者に近い観察ポジションにあり、早期発見と早期治療につながる重要な課題を担当することができます。 看護師は、薬剤との因果関係が疑われる副作用だけでなく、薬物有害事象、ポリファーマシーの背景も鋭く観察し、根本から対処することができます。また、連携を図り、薬物有害事象のリスクを最小限に抑えることが求められます。看護師は、薬理学的問題に対して、因果関係の有無を問わず、解決に導く機会を持っているポジションにあります。 看護師が薬理学的知識を得て、副作用を予測し、早期に疑義照会または報告する必要性を考察する。 精神科看護の展望 My考察・まとめ:※3章の最後でいいかも?いやこのレポートの結論でいいか! ・看護師は医療安全を確保するため、医師の処方や薬の作用にクリティカルシンキングの視点をもつ必要があり、また患者の生活にかかわる有害事象に注意すること、薬に過剰期待せず依存に注意することを役割とすると考える。そのためには看護薬理学教育が役に立つだろう。!その教育の内容には薬理学的知識だけではなく、生活に関連した服薬指導、他職種の役割を把握してチームに情報提供を行う協働も必要。 ・与薬に携わる看護師は、現場に多く遭遇する医療事故を防止するために薬の作用,有害事象,期待される効果を正しく理解し、診療の補助として観察、医師に報告、服薬に関する患者指導を行う役割がある。 上記2点のを合体↓※全体的にまとめなおす ・看護師は現場に多く遭遇する医療事故を防止するために薬の作用,有害事象,期待される効果を正しく理解し、医師の処方や薬の作用にクリティカルシンキングの視点をもつ必要がある。その上で、診療の補助として観察、医師に報告、服薬に関する患者指導を行う役割がある? また患者の生活にもかかわる有害事象に注意して観察し、薬に過剰期待せず依存に注意することを役割とする。 そのためには看護薬理学教育が役に立つと考える。!その教育の内容には薬理学的知識だけではなく、生活に関連した服薬指導、他職種の役割を把握してチームに情報提供を行う協働も必要である。 +困難があり看護薬理学教育↑につなげる、そこでプロフィールが必要と述べる。 6.参考文献 2-4.食品やサプリメントと薬剤の相互作用に関する注意事項 著者の事例:例えば三環系抗うつ薬を内服中の患者が帯状疱疹を起こし、抗ウイルス薬が投薬されたケースを仮定してみる。この患者はその後急に活気がなくなり、食事が入らなくなった。その原因は認知症の進行とコメントされたが、抗ウイルス薬が終了になると回復した。これは2つの薬剤は同じCYP3A4に高い親和性を示すことで代謝が妨げられ、三環系抗うつ薬の血中濃度が上昇し、鎮静、嚥下機能低下をきたしたということも考えられる。風邪薬や抗生物質など、向精神薬以外の薬物を併用する際には、看護者も薬物動態学的相互作用について考え、薬剤師など他職種が連携をとる必要がある。 2-5.精神科身体合併症とポリファーマシー 参考文献: 金原 et al.(2014)の精神科病院入院中に 身体合併症で救命救急センターに救急搬送された患者の特徴によると、「統合失調症患者の身体合併症には肺炎,骨盤・下肢骨折,イレウス,低 Na 血症の頻度が高かった。」と指摘している。死亡診断名は肺炎が半数近くを占め、死亡者平均年齢は精神疾患患者全体で 75 歳,非精神疾患患者は 75 歳であったという。 また本田(2018)は東京都精神科患者身体合併症医療事業における緊急入院件数が増加していることに関して、「増加の要因としてまず考えられるのは,精神疾患患者層の高齢化である。」とし、身体合併症の状況に関して、精神疾患患者に偶然発生したもの、向精神薬の影響や副作用によるもの、患者の精神症状や行動によるもの、身体疾患により精神症状を来したもの、その(修正型電気痙攣療法の合併症,悪性緊張病,てんかん,身体表現性障害など)の5つに分けることができることを指摘している。 精神科身体合併症にどう対応するか.医学会新聞.2018.06.18,医学書院, https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2018/PA03277_02 ,(参照2023年1月31日). 厚生労働省(2021)は、高齢者医薬品適正使用検討会での議論を経て、病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方について取りまとめ、以下のように用語を定義している。 ※ポリファーマシーは単に服用する薬剤数が多いことではなく、それに関連して薬物有害 事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランスの低下等の問題につながる状態を指 す。 なお、「薬物有害事象」は、薬剤の使用後に発現する有害な症状又は徴候であり、薬剤と の因果関係の有無を問わない概念として使用している。薬剤との因果関係が疑われる又は 関連が否定できないものとして使用される「副作用」とは区別している。 厚生労働省(2021).病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」について. https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000762804.pdf(2023年1月31日アクセス可能) (疾病の回復を促進する薬P3、Ⅲ)も。 精神科身体合併症とは、精神疾患の患者が併発して起こる身体疾患を指す(本田)。本田(2018)は、医学会新聞において精神科身体合併症にどう対応するかを検討する際に、精神疾患患者の高齢化が身体合併症の発生増加の要因となっていることを示している。また、精神科身体合併症は、偶然発生したもの、向精神薬の影響や副作用、患者の精神症状や行動、身体疾患により精神症状を来したものなど、5つに分類されるとしている。 金原ら(2014)の研究によれば、「精神疾患に身体合併症が生じた患者の入院は,精神疾患既往のない患者の入院に比べ在院日数,特に救命病棟在院日数が長く,救命病棟入院率が高くなる傾向」を指摘し、「統合失調症患者の身体合併症には肺炎,骨盤・下肢骨折,イレウス,低 Na 血症の頻度が高い」と報告している。死亡率は高齢者に多く、死因として肺炎が多いことが分かっている。 ポリファーマシーとは、単に服用する薬剤数が多いことではなく、それに関連して薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランスの低下等の問題につながる状態を指す。厚生労働省は、この問題に対応するために、病院において高齢者のポリファーマシー対策を推奨している。薬物有害事象という言葉は、薬剤を使用後に発生する有害な症状や徴候を指し、薬剤と因果関係の有無を問わない一般的な概念として使用されている。一方、副作用という言葉は、薬剤と因果関係が疑われる場合や関連が否定できない場合に使用されている。 3-2.依存に対する看護師の責任 これは削除を検討…残念ながら 患者の状態に応じた与薬の判断が必要であり、頓用薬への依存傾向を助長しないように注意することも求められる(頓用薬与薬に関わる精神科看護師の判断とケア―慢性期統合失調症患者への対応に焦点を当てて― 論3)。頓用薬に対する過剰な期待や過信によって、薬物の使用量や頻度が増加し、依存の発生リスクが高まることが考えられる。依存は、患者の身体や精神的健康に悪影響を与え、回復にも時間がかかることもありえる。向精神薬は生活状況を改善するものではなく、当事者の性格や人格を変えるためのものでもない。看護師は、当事者の特性を理解し、生活にかかわることを役割とし、当事者と社会との間で起きている生きづらさの解消に向けてのケアを機能とする。ただ単に飲ませることが機能ではない(精神看護学80)。看護師は、患者の状況に応じて薬の投与量や頻度を確認することに加え、過剰な期待や過信を避け、適切な使用かを分析することが必須であると考える。 3-4.医療事故への対応と看護師の責任 医療事故の報告件数の中でも、薬剤に関連する報告数は3番目に多く、ヒヤリ・ハット事例については、薬剤関連の事例が最も多い(日本医療機能評価機構, 2022)。一方、●●(20xx)は、「看護職は,医師からの薬物療法に関する指示が,適切に遂行されるプロセスの最終段階を受け持ち,最終的に薬剤が対象者の体内へ届き,薬剤が機能する状況を最後まで見届けることを担っている.一般的に,薬物療法に関連する医療事故の現場に看護職が多く遭遇する理由は,この役割と無関係ではない.だからこそ看護職が薬物治療に関する正しい理解のもとで,対象とかかわり,支援する必要がある」と主張している(看護から見た薬理学:何を求めるか論4)。また、河野(2014)は、エラー対策の発想手順として、11段階を提案している(参考書)。飯島(2018)は、河野(2014)のエラー対策の発想手順のうち、9.自分で気づかせるの手順の具体例として、表層的確認から構造的確認へ、を示している。これは、表層的確認として薬品名と処方箋の表記を確認することと、構造的確認として薬品の作用が患者の状況に適切かを確認することである。例えば、看護師は、医師がサクシゾン (ステロイド)を処方するつもりでサクシン (筋弛緩薬)を誤って処方し、届いたサクシンと処方箋に記載されているサクシンを照合し、合っていたと判断して投与したが、患者は呼吸停止して死亡した。このような事故を防ぐためには、薬剤の作用が患者の状況に適切かを確認する必要がある(看護管理P219-220)。加えて、小林ら(20xx)は、与薬のプロセスの際の看護師の役割は,①医師に指示された薬を正しく与薬する,② 6R(正しい患者・薬・目的・用量・用法・時間)の確認,処方箋,薬剤のダブルチェックを行う,③与薬後の患者の観察をし,効果,有害事象を確認し,必要に応じ医師に報告する,④服薬に関する患者指導を行うとしている(小林優子. 基礎看護学. 医学書院; 2017. p. 286-290.)。これは、患者が使用する薬の作用や有害事象、期待される効果を正確に理解する必要性を明示している。すなわち、看護師は、医療安全に加え、最低でも薬剤を分類できる程度の薬理学的な知識を持つことが望ましいと考えらる。 展望 薬理学Ver 受容体サブタイプごとに亢進時の働きと遮断時の働きをデータベース化し、また薬の受容体プロフィールもデータベース化し、薬の作用や副作用を図表で視覚的にわかるようにすることで、看護薬理学に貢献できないだろうか。ただし、人体にはセロトニン×ドパミン、ドパミン×アセチルコリンなどに拮抗を示す他、アップレギュレーションやダウンレギュレーションによる受容体の変動、SYP代謝の個別性により薬の代謝能力が違うなど、一筋縄にはいかないことは想像に難くない。そこで、コンピュータの力を使い、神経ホルモンの拮抗の計算、内服歴による依存の計算、SYP検査による薬物動態の計算なども加味し、副作用を予測できるようプログラミングしてはどうだろうか。しかし、それには時間がかかるだろう。少なくとも医師、薬剤師との協働と、看護師の能力向上が必要になるだろう。 *AI:本研究は、看護薬理学において、受容体サブタイプの活性化時と阻害時の働き、および薬物の受容体プロフィールをデータベース化することによって、視覚的に薬物の作用や副作用を理解することができるかどうかを検討するものである。 一方で、人体にはセロトニンとドパミン、ドパミンとアセチルコリンの相互作用があり、受容体の上下調節、個々人の代謝能力の差など、薬物の作用は単純なものではないことが想定される。このため、コンピュータを活用して、神経ホルモンの拮抗を計算し、内服歴に基づく依存性を評価し、SYP検査による薬物動態を含めた副作用の予測に取り組むことも考慮される。ただし、これには時間が必要であり、また、コンピュータのみに頼らず、医師、薬剤師、看護師との協働、看護師の能力向上も必要となる。 看護Ver OOOOOOOOOOOOOOOO。 受容体サブタイプごとに亢進時の働きと遮断時の働きをデータベース化し、また薬の受容体プロフィールもデータベース化し、薬のしおりをもって、薬の作用や副作用を予測できるようにすることで、看護薬理学に貢献できないだろうか。ただし、人体にはセロトニン×ドパミン、ドパミン×アセチルコリンなどに拮抗を示す他、アップレギュレーションやダウンレギュレーションによる受容体の変動、SYP代謝の個別性により薬の代謝能力が違うなど、一筋縄にはいかないことは想像に難くない。そこで、少なくとも医師、薬剤師との協働と、看護師の能力向上が必要になるだろう。 *AI:本研究は、受容体サブタイプに基づく亢進時および遮断時の働きをデータベース化し、さらに薬物の受容体プロファイルもデータベース化することにより、看護薬理学に貢献することを提案する。このアプローチにより、薬物の作用や副作用を予測することが可能となる。然しながら、人体内での受容体の発現には複雑な要因が存在する。例えば、セロトニンとドパミンの相互作用や受容体の発現変動などが挙げられる。これらの要因を考慮するためには、医師、薬剤師および看護師との協働、看護師の能力向上が必要となる。 5-1。看護師が薬理学を学ぶ意義 このズレを小さくするためには、精神科看護師が薬理学を学ぶこと 精神科看護師が薬理学を学ぶことの意義は多層的に存在します。主に次のような点が挙げられます。 1.患者への説明に役立つ: 精神科看護師が薬理学を学ぶことで、薬剤の性質、作用機序、副作用などについての知識が深まります。この知識を活用することで、患者に対して正確な情報を提供し、副作用に対する不安を解消することができます。 2.自己決定支援の推進: 精神科看護師が薬理学を学ぶことで、患者が薬に対する不安や拒薬の意思を持った場合に対応する能力が向上します。看護師は、患者が拒薬する理由を理解し、合理的な提案を行い、患者の信頼を得ることができます。このことは、患者の自己決定支援に寄与することになります。 3.治療効果の向上: 精神科看護師が薬理学を学ぶことで、患者が服薬に対して抵抗や不安を感じている場合に対応する能力が向上します。このことは、患者の治療に対する期待感や受け入れ意識を高めることになり、治療効果が向上する可能性があります。 以上が、精神科看護師が薬理学を学ぶことの意義に関しての考察です。 精神科薬物療法を受ける患者に対する看護者の役割に関して考察する。 筆者もこのズレを経験している。筆者は精神科看護師であるが薬については先生や薬剤師に聞いてくださいという対応がある。しかし患者は、日常生活に支障をもたらすことの多い副作用のある薬を飲み続けることで、負担や苦痛が伴う。医師や薬剤師から説明を受けていても、看護者に説明を求める背景には、患者さん自身が薬を飲み続けていくことへの不安がある。例えば、将来の生活への不安、効果が実感できない、なぜ薬を飲んでいるのか分からない、できれば飲みたくないなど、個々の理由があると考えられる。その背景には、医療者側の説明不足、患者の理解不足、薬の副作用の苦痛などが考えられる。患者が薬に対する不安や拒薬の意思を持った場合には、看護師は患者が拒薬する理由を理解し、患者と一緒に解決策を探すことが重要である。また、合理的な提案を行い、患者の信頼を得ることが大切である。このような適切な措置は個別に検討されるべきである。しかし、精神科看護師が薬剤の性質や作用機序、副作用などについて無知であるということは、 ・精神薬の副作用や効果に関する正確な情報を患者に伝えることができないということである。患者が不安を感じている原因として副作用に対する恐怖や不信感がある場合、正確な情報を提供して副作用に関する不安を解消することができない。また、患者が服薬に対して抵抗や不安を感じている場合には、その原因を探り、患者の意識を変えるための説明を行うこともできない。さらに、 ・看護師が治療に影響を与えてしまうのではないかという心配を抱えていると、患者との確かなコミュニケーションが取れなくなり、患者から信頼を得られないことがある。 このような状況では、患者の治療に対する期待感や受け入れ意識が低下することがあり、治療効果が低下する可能性もある。最終的には、患者の望む治療に従って行動することが適切な措置となる。それは、患者の利益を最大限につながる。 精神科看護師が薬理学を学ぶことの意義は、患者の治療に対する理解や信頼を高めることにある。日常生活に支障をもたらす副作用が多い薬を飲み続けることは、患者にとって負担や苦痛を伴う。そのため、患者は薬に対する不安や拒薬の意思を持つこともある。精神科看護師が薬剤の性質や作用機序、副作用などについて知識を身につけていることで、患者に対する正確な情報を提供することができる。また、患者が服薬に対して不安を感じている場合には、その原因を探り、患者の意識を変えるための説明を行うこともできる。これにより、患者と看護師の間に向けた薬の副作用に関する認識のズレを小さくすることができる。 さらに、看護師が自己決定支援を推進することも重要です。患者が薬に対する不安や拒薬の意思を持った場合には、看護師は患者が拒薬する理由を理解し、患者と一緒に解決策を探すことが重要です。看護師は合理的な提案を行い、患者の信頼を得ることが大切です。精神科看護師が薬剤についての知識を持っていることで、このような適切な措置が個別に検討されるため、患者の自己決定支援に寄与することができます。薬剤の性質や作用機序、副作用などについて正確な情報を持っていることで、患者が抱える不安や恐怖を解消することができます。また、患者が服薬に対して抵抗や不安を感じている場合には、その原因を探り、患者の意識を変えるための説明を行うこともできます。このように、精神科看護師が患者に対する自己決定支援を推進することで、患者の信頼を得られ、治療効果が向上する可能性があります。さらに、患者との確かなコミュニケーションがとれ、患者の治療に対する期待感や受け入れ意識も向上することが期待されます。最終的には、患者の望む治療に従って行動することが適切な措置となり、患者の利益を最大限につなげます。 これは、コンプライアンスを高め、拒薬や怠薬を防止する。また副作用や注意点などに対する理解を深めることで、患者のアドヒアランスを促進するといえる。 看護師は、患者の治療に対する期待と患者自身の意思を尊重し、患者の利益を最大限にするために努力することが大切である。これが看護師の仕事であり、看護師としての大切な倫理であると私は信じている。 以上を踏まえたうえで、精神科看護師が薬理学を学ぶことの意義に関して考察する。 1. 治療効果の向上:看護師が治療に影響を与えてしまうのではないかという心配を抱えていると、患者との確かなコミュニケーションが取れなくなり、患者から信頼を得られないことがある。しかし精神科看護師が薬理学を学ぶことで、薬剤の性質、作用機序、副作用などについての知識が深まり、患者が服薬に対して抵抗や不安を感じている場合に対応する能力が向上する。このことは、患者の治療に対する期待感や受け入れ意識を高めることになり、治療効果が向上する可能性がある。 2. 患者の安全性を確保:薬物の副作用や相互作用なども理解することができるため、患者の安全性を確保することができる。 3. 自己決定支援の推進: 精神科看護師が薬理学を学ぶことで、患者が薬に対する不安や拒薬の意思を持った場合に対応する能力が向上する。看護師は、患者が拒薬する理由を理解し、合理的な提案を行い、患者の信頼を得ることができる。このことは、患者の自己決定支援に寄与することになる。 その他 5章へ また、この研究結果に対して、直近の薬剤の変更も重要な考慮事項であることを指摘することが大切である。このアプローチは、バイオサイコソーシャルモデルに基づいているということも重視すべきです。バイオサイコソーシャルモデルに基づいたアプローチでは、まず患者のバイオロジック(生理学的)要因、社会的要因、心理的要因、そして文化的要因を統合的に検討することがされています。このアプローチは、患者全体的な健康状態を正確に把握するために必要な情報を網羅することを目的としています。なので、